フリーターが就職する上で重要なキーワードがあります。
それは第二新卒と既卒です。
これらは似たような言葉ですが、フリーターが就職する上では知っておくと大変便利となります。
今回はその違いについて学びましょう。
第二新卒とは
第二新卒とは新卒で入った会社を数年で退職(もしくは検討)し、転職活動をする若手求職者を指します。
なおこの「数年」や「若手」という表現が肝で、その範囲は企業によって様々です。
1年〜3年を示す場合もあれば20代であれば第二新卒と見なす場合もあります。
よって第二新卒の定義に明確な定義はなく、解釈は企業次第ということができるでしょう。
もっとも一般的には25歳前後の転職希望者を第二新卒として考えておけば何ら問題はありません。
また今や大卒の3割が3年以内に辞めるのが常識ですから、もはや第二新卒は大マーケットと言えます。
企業側からしたら、人材を確保する格好のチャンス到来というわけです。
ちなみに第二新卒という言葉の起源は1988年のまさにバブル絶頂期に遡ります。
この時代はなんでも人を増やせば増やすほど、売り上げが簡単に伸びたそう。
そこで人手不足に陥った企業は苦肉の策として卒業後フリーターをしている層に目を向け採用活動に至りました。
フリーターにとっては新卒と同じ扱いになるわけですから万々歳です。
このようにして第二新卒という言葉が出来、現在に至ります。
まさか第二新卒という言葉が今やこんなにもメジャーになるなんて当時の人たちは予想もつかなかったことでしょう。
既卒とは
一方で既卒は学校を卒業して一度も就職しなかった人を指します。
先ほどお話した第二新卒の起源はどちらかというと、この既卒のニュアンスが強いです。
ですが現在では既卒と第二新卒は明確に区別されています。
多少なりとも経験の有無がわかった方が、企業側も扱いやすいのでしょう。
なお第二新卒も既卒も大卒だけとは限りません。
高卒であろうと、中卒であろうと、既卒は既卒、第二新卒は第二新卒です。
もっとも、一般的なイメージではやはり大卒を前提としている企業の方が多いでしょう。
この辺の解釈も企業次第といえます。
ちなみに公務員志望の人が、卒業後も試験に受からず諦める際に既卒者として就職するのはよくあるパターンです。
理由は何にせよ、社会経験のない人は何歳であろうとみんな既卒となります。
第二新卒と既卒の決定的な違い
そんなわけでフリーターと言ってもいくつかのパターンがあります。
しかし難しいことは何一つありません。
第二新卒と既卒の区別において肝心なのは社会経験の有無ですから。
25歳前後で1年以上の社会経験のある転職希望者は第二新卒、なければ既卒になるというだけの話です。
それ以外は難しく考える必要はありません。
ちなみに社会経験があっても20代後半でブランクの大きい場合は既卒としてみなされることがあります。
結局全ては企業次第ということです。
既卒よりも第二新卒の方が有利
正直な話、既卒よりも第二新卒の方が就活に有利です。
経験のあるとなしでは全く異なりますから。
とはいえ、さすがに半年未満などの早すぎる退職は警戒されます。
早期退職者と比べるなら経験がまっさらな既卒を採用した方がいいなんて思われるのも不思議ではありませんから。
もっとも、経験半年未満の転職希望者は第二新卒に入るのかという疑問も生まれます。
企業によっては、既卒扱いとなる場合もあるでしょう。
いずれにせよ、早期退職などの後ろめたさがある場合は大抵転職は不利となります。
既卒でも第二新卒でも関係ありません。
結局のところ、自分は第二新卒だと胸を張って言えないのは何かしらの後ろめたさがあるからです。
そういう意味でも明らかな第二新卒だけが転職に有利だと言えるでしょう。
既卒でも第二新卒でも関係ない
確かに明らかな第二新卒は転職や就職に有利です。
しかし大切なのは、その肩書きではありません。
転職市場において最も重要なのは年齢です。
第二新卒であろうと、既卒であろうと、年齢は若ければ若いほどいいのは言うまでもないでしょう。
実際、既卒や第二新卒をターゲットにした就職支援サイトは20代が対象です。
また「既卒や第二新卒をターゲットにした」というところも肝で、両者は転職における同マーケットに属することもわかります。
よって既卒も第二新卒も同じ土俵で戦わなければなりません。
同じ土俵で戦うからにはあとは年齢と能力との勝負になるでしょう。
だからこそ既卒も第二新卒もあまり関係ないのです。
もっとも、第二新卒は経験があることから能力も高い傾向があります。
その傾向から判断すると、やはり第二新卒が有利になってしまうでしょう。
第二新卒と既卒とフリーターの関係性
フリーターは果たして第二新卒になるのでしょうか、既卒になるのでしょうか。
正解は両方で、フリーターで第二新卒の方もいればフリーターで既卒の方もいます。
それはこれまでに説明してきた通り、社会経験と年齢が両者を区別するからです。
もちろん、ここでもフリーターも第二新卒も既卒も関係ありません。
そういう意味でも第二新卒も既卒もフリーターも20代であれば皆、若手求職者です。
ですからもし仮にあなたがフリーターだとしたら、自分が既卒か第二新卒かを特別気にする必要はありません。
結局、既卒でも第二新卒でもフリーターであることには違いないのですから。
よって就職の際には同じサイトを利用することになるでしょう。